ITproは今週、創刊15周年を迎えました。ここまで来れたのは読者の皆さんのおかげです。本当にありがとうございます。

 15周年を記念して、過去によく読まれたITproの記事からベスト30本を選びました。記事のラインアップは文末にあります。

 30本に入らなかったものを含め、ヒット記事のタイトルを見るうちに、改めてITproらしさとは何か、を感じました。

 一つは歴史の証人としての顔です。15年の間には、「グーグル、地震後の東北地区衛星写真をGoogle Maps/Earthで公開」(2011)、「富士通・野副元社長解任劇、録音テープを全文掲載」(2010)、「史上最大のオフ会? ネットで呼びかけ 国立競技場のW杯公開中継に集結」(2002)、「みずほ銀行ATMトラブル テスト不十分で見切り発車か」(2002)といった記事を公開してきました。

 ほかでは読めなかった「【スクープ】コンピュータの“西暦2038年問題”発生、早くも日本を揺るがす」(2004)や「バチカンとNTTデータ、想像を絶する交渉の舞台」(2014)のようなものを加えることもできるでしょう。

 名物連載である「記者の眼」を中心にした、日本のITに対する問題提起もITproの役目です。「スピード感で日本は惨敗、グローバルではやっていけない」(2015)、「x86の全盛期は終わった」(2011)、「IT業界のタブー『偽装請負』に手を染めてませんか」(2006)、「IT業界に“モラルハザード”は起きているか」(2000)、「アンケートで分かった『心の病』の悲惨な実態」(2004)といった記事には、時代を超えて迫ってくるものがあります。

 システム開発が一筋縄では行かないことも指摘し続けてきました。誰にでも喜ばれる記事ではないかもしれませんが、誰かが指摘しなければならないことだからです。

 今回は、「8割が役に立たないシステムを経験,『目的が不明確』『トップがダメ』『使い手を無視』が理由」(2005)と「『動かないコンピュータ』からは脱出できない,陥らないことが重要」(2004)の2本を選びました。

 少しタイトルは柔らか目ではありますが、「『Excel方眼紙』の何が悪い?」(2014)や「『萌えるSE』と『燃える営業』、永遠の闘い」(2012)も印象に残る記事です。

 これからもITproならではの記事をお伝えします。ご期待ください。

 30本は以下の通りです。