「DSL市場は家庭向けと企業向けを合わせ,2005年までにおよそ50億ドル規模へと現在の約3倍に拡大する」。通信関連の市場調査を手掛ける米New Paradigm Resources Group(NPRG)が米国時間4月9日に調査結果を発表した。
NPRG社によれば,現在の市場規模は18億ドル規模である。
「DSLプロバイダ大手の倒産やリストラに加え,DSL技術の問題点も指摘されている。このため“DSL事業は末期症状”などとする分析も発表されているが,それはまったくの誤り。ユーザーが利用できる広帯域接続技術の選択肢はわずか2~3しかなく,DSL市場は今後も旺盛な需要に支えられて持続的に成長する」(NPRG社社長のTerry Barnich氏)。
DSL市場については,米Harris Interactiveも「DSLサービスは顧客サービスの点などでまだ不十分なところがあるものの,ケーブル・モデムのユーザー数に追いつく勢いで急増している」とする調査結果を発表している。
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