米SBC Communicationsが米国時間4月3日に,広帯域接続ユーザーの動向調査を行った結果を「Broadband Watch」にまとめて発表した。

 それによると,DSLを利用する家庭では1週間当たり平均25時間インターネットを利用している。一方,ダイヤルアップ・ユーザの利用時間は1週間当たり平均7.5時間。回答者の93%は,広帯域によってインターネット利用効率が向上したという。オンライン利用環境に満足しているDSL利用者は92%,ダイヤルアップ利用者では57%だった。

 米Gartner Dataquestによると,インターネットに広帯域接続した米国の家庭ユーザーは2000年末に600万人を超えており,2004年には2800万人以上に達するという。一般に提供されているDSLなどの広帯域サービスは,数百kビット/秒から最大で数Mビット/秒程度までである。実際のスループットは別ではあるが,56kモデムに比べると100倍以上ということになる。

 その他の調査結果は以下の通り。

・消費者はDSLサービスを諦めるくらいなら,「コーヒー」(63%),「新聞」(78%),「ラジオ」(74%),「ケーブルTV」(59%)をやめると回答。若者のほうが広帯域に対する依存度が高く,39歳以下では回答者の78%がDSLよりもコーヒーを諦めると答えた。40歳以上ではこの割合は59%に下がる。

・DSL利用者は「DSLサービス」と「パソコン」を家庭で最も重要な技術と考えている。回答者の96%が家庭における重要な技術として「高速インターネット接続」を挙げており
,「電子レンジ」(88%),「リモコン」(87%),「VCR」(81%),「ケーブルTV」(70%),「ガレージの自動ドア」(59%)を上まわった。

・広帯域を利用したオンライン活用としては,「オンライン・ショッピング」(95%),「電子メールでの写真送信」(76%),「ストリーミング・ビデオのダウンロード」(64%),「MP3データのダウンロード」(61%),「在宅勤務」(60%),「WWWページ作成」(49%),「ゲーム対戦」(47%)などが挙げられた。

・回答者が興味を抱いている将来のアプリケーションやコンテンツには「遠隔学習」(71%),「ビデオ・オン・デマンド」(70%),「ビデオ会議」(69%),「家庭ネットワーキング」(66%)などが挙がった。

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