一般家庭ユーザー向け高速インターネット・アクセス市場でケーブル・モデムがDSLをリードしている。米国の一般家庭は今年の末までにDSLの110万世帯の約2倍,200万世帯がケーブル・モデムでインターネットに接続されるだろう。米Insight Researchが調査結果を発表した。

 一般家庭向け広帯域通信サービス市場では今後2-3年に渡ってケーブル・モデムが優勢であるという。米国の家庭の約70%が既にCATVサービスを利用しているという事実がケーブル・モデムの優勢を支えている。

 さらに,ケーブル・モデム内蔵の次世代型セットトップ・ボックスによりインターネット・アクセスのために追加の装置を購入する必要がなくなり,使用料金も通常のダイアルアップ・モデムと大差がないレベルに下がってきたことも大きな要因である。

 DSLサービス・プロバイダの攻勢により,昨年度は全米で3100の電話局にDSLアクセス・マルチプレクサ装置(DSLAM)が導入され,DSLの普及が加速されている。とはいえ,ケーブル・モデム陣営の初期のリードと潜在能力により今後数年はケーブル・モデムが優位を保つだろうとInsight社は見ている。

 CATV会社はTV,インターネット,および電話をすべてバンドルしたサービスを低料金で提供する戦略を展開しているが,セキュリティ問題,帯域共有に伴うボトルネック,およびケーブル・プラントのグレードアップが遅いなどの問題を抱えており,今後の成長にはこれらの問題の早期解決が必須である。

 高速インターネット・アクセス関連の技術・製品・市場に関する情報は,『高速インターネット・アクセス』サイト(http://bizit.nikkeibp.co.jp/it/hsia/index.html)で詳しくお読みいただけます。

  • www.insight-corp.comに掲載の発表資料

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