米Gartner Group Dataquestが米国時間3月26日に,世界のパソコン市場に関する調査結果を発表した。世界におけるパソコンの出荷台数(PCサーバーを除く)は,2001年に1億4450万台に達するとみる。2000年の出荷台数と比べて10.7%の増加である。
「2001年に米国で激しい価格競争が発生する。米Dell Computerや米Gatewayなどの直販メーカーが米Compaq Compute,米Hewlett-Packard(HP),米IBMから市場シェアを奪おうと利幅を下げて挑んでくるためである。また価格破壊によって,米国以外の地域でパソコン販売が増加する。グローバルなプレゼンスを持つメーカーはシェア獲得の場を米国から他の地域へ移すことになる」(Dataquest社グループ副社長兼リサーチ・フェローのMartin Reynolds氏)。
■表1:世界のパソコン出荷台数予測(単位:1000台)
年 | 2000 | 2001 | 2002 | 2003 | 2004 | 2005 |
出荷台数 | 130,457 | 144,466 | 165,469 | 179,734 | 197,247 | 212,923 |
増加率(%) | 13.6 | 10.7 | 14.5 | 8.6 | 9.7 | 7.9 |
注:デスクトップ・パソコンとノート・パソコンを含む(PCサーバーを除く)
出典:Dataquest社
「米国経済の失速により,パソコン業界は2000年第4四半期にひどいスランプを経験した。この状況はさらに悪化を続け,世界の他の地域へも影響を広げていくことが懸念される」(Dataquest社Computing Platforms Worldwideグループ,パソコン予測コーディネータのGeorge Shiffler氏)。
米国の景気後退と世界の経済状況に関する懸念が現実のものとなれば,2001年におけるパソコン出荷台数の増加率は1ケタ台に落ち込みかねないとDataquest社は警告する。
また同社によれば,市場が回復するのは2002年以降になるという。しかし,2002年を過ぎても業界は市場の飽和という大きな課題に直面する。米国のパソコン市場はほぼ飽和状態にあり,カナダや西欧も米国市場と状況はさほど変わらない。
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