米国の調査会社であるHarris Interactiveが,「家庭向けパソコンで再購入率が最も高いブランドはMacintosh」などとする調査結果を米国時間3月5日に発表した。

 調査は14万人のインターネット・ユーザーを対象に行われた。このうち6500人以上が2000年第1~3四半期に家庭向けパソコンを初めて買った人だという。調査によると,台数ベースのシェアで首位になったメーカは米Compaq Computer。これに米HP(Hewlett-Packard)と米Gatewayが僅差で続いており,2000年第1~3四半期の消費者向けパソコンの販売シェアはこの3社でほぼ半数を占めたという。

 パソコンを初めて買った人で最も人気があったメーカーはGateway社。同社のこのカテゴリのシェアは,全体のそれを50%以上も上回っているという。HP社もパソコンを初めて買った人に人気のあるメーカー。ただしHP社の場合はシェアの構成がGateway社よりもバランスがとれているという。これに対しCompaq社では初めて買った人よりもリピーターでのシェアが高い。その割合も比較的バランスのとれたものになっているという。

 一度購入した人が再び同じブランドのパソコンを買うという顧客忠誠度の調査でトップになったのは米Apple Computer。2000年第1~3四半期に初めてパソコンを買ったMacintoshオーナーのうち,半数以上が再びMacintoshを購入したという。

 “Wintel”パソコンで顧客忠誠度がトップだったのはGateway社で,その再購入率は45%だった。また上位10メーカーで顧客忠誠度が最も低かったのは米IBM。その再購入率は9%という。

■家庭向けパソコンの再購入率(2000年第1~3四半期)

ブランド 再購入率
Apple Macintosh
Gateway 45%
Dell 40%
Hewlett Packard
Compaq 29%
IBM 9%

出典:Harris Interactive Consumer TechPoll(SM)

 「消費者向けパソコンの市場が成熟した今,メーカーにとって鍵となるのは顧客忠誠度。パソコンを初めて買う人の割合は1/5に過ぎない。もちろんこのカテゴリで強いのは“ボーナス”にはなるが,この顧客だけに頼ってビジネスを行うことはできない。最も簡単なのは自社の顧客に,再びパソコンを販売すること。メーカーが自分の顧客に再びパソコンを売れないようであれば,他社の顧客を対象とすることになり,課題はより大きくなる」(Harris Interactive社)。

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