パソコン・メーカーの米Micron Electronicsが米国時間3月23日,パソコン事業から撤退し,WWWホスティング・サービスを手がける米Interlandを買収すると発表した。

 買収は株式交換方式で行う。取り引きは3月22日のMicron Electronics株の終値に換算して総額1億3000万ドルになる。同じくWWWホスティングを手がける子会社のHostProとInterlandの事業を統合し,中小企業(SME:small and medium enterprise)市場に向けたホスティング・ソリューション事業を展開していくという。広範な管理ホスティング・サービスや付加価値サービスを提供していくとしている。

 これに伴いMicron Electronicsは同社のホスティング事業以外の事業を売却する計画である。ホスティング事業以外の事業とは,パソコン事業Micronpc.comとマイクロプロセサ・リサイクルのSpecTekである。パソコン事業は2000年に10億ドルのビジネスだった。

 Micronpc.comの売却についてはすでにハイテク関連の投資会社と,拘束力を持たない趣意書に調印したという。SpecTekは親会社のMicron Technologyに売却する。Micron Electronicsは同社の特定の不動産資産および知的財産も合わせてMicron Technologyに売却し,20001年4月6日をもってSpecTekをMicron Technologyに移管する。

 Micron ElectronicsとInterlandの合併後の名称は「Interland」。本社はジョージア州アトランタに置く。Micron ElectronicsとInterlandのもつ,6つのデータ・センター,11万2000の顧客,22万7000の有償WWWサイトをもとに事業をはじめる予定である。

 なおMicron Electronicsは同日,2001年1~3月期(2001会計年度第2四半期)の決算を発表した。売上高は1470万ドル。前年同期の660万ドルに比べ増収となった。純損失は1億6890万ドル,1株当たり損失は1.75ドル。前年同期は570万ドルの利益を計上していた。

 Micronpc.comとSpecTekの事業を除いた継続事業ベースの業績では,970万ドルの損失,1株当たり損失は0.10ドルを計上した。前年同期の同じ条件の損失額はそれぞれ380万ドルと0.04ドルだった。

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[発表資料(パソコン事業からの撤退)]
[発表資料(決算報告)]