米AMDが10月30日に,Double Data Rate (DDR)方式のSDRAM(synchronous DRAM)に対応したチップセット「AMD-760」を日本と台湾で発表した。x86プロセサ「Athlonプロセサ」と組み合わせる。
このほかAthlonプロセサのFSB(front-side bus)を266MHzに高めることも同日明らかにした。動作周波数は1.2GHz,1.13GHz,1GHzの3種類を用意する。
AMD-760は二つのLSIから成る。「AMD-761」(ノース・ブリッジ)と「AMD-766」(サウス・ブリッジ)である。FSBのクロック周波数が200MHzと266MHzのAthlon,PC1600(データ転送速度200MHzのDDR SDRAM)PC2100(データ転送速度266MHzのDDR SDRAM)のメモリに対応する。
AthlonプロセサとDDR SDRAMを組み合わせたシステムの受注を,米micronpc.comが米国で,NEC傘下の NEC Computers International社が欧州で開始した。出荷予定は11月で,ホリデー・シーズンに向ける。世界市場全体では2001年第1四半期に販売が始まるとみている。米Compaq Computerなどその他の主要OEMも,AthlonプロセサとDDRメモリを組み合わせたシステムを2001年初めに市場投入する予定という。
FSBが266MHzのAthlonの単価(1000個ロット時),1.2GHz版が673ドル,1.13GHz版が506ドル,1GHz版が385ドル。AMD-760の1000個ロット時の単価は39ドル。
なおDDR SDRAMは,米Micron,韓国Samsung,独Infineon Technologies,韓国Hyndai,エルピーダ メモリ(NECと日立製作所の合弁),米IBM,三菱電機,東芝が手掛けている。データ転送速度は最高2.1Gバイト/秒である。64Mバイト~256Mバイトのチップが手に入る。
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