プロフェッショナルは他者から何かを学ぶことができる。プログラマーは優秀なプログラマーから学べる。アーキテクトは優れたアーキテクトから学べる。プロジェクトマネージャーはできるプロジェクトマネージャーから学べる。

 この場合、学んでいるのは、プログラマー、アーキテクト、プロジェクトマネージャーというそれぞれの役割の範囲内で必要となる勘所や姿勢であることが多い。

 それぞれの役割について職務を全うし、しかも時代の要請に応じて新しい何かを成し遂げるには、自分の仕事の範囲を見極めつつ、新しいことに応じて臨機応変に仕事の範囲を踏み越えることが必要だ。

 こうしたことができるセンスを身に付けるには、異業種のプロフェッショナルの行動を参考にするとよい。

 前回に続き、日経BP社のIT専門記者100人が執筆した『我らプロフェッショナル 世界を元気にする100人』から、「仕事の範囲を見直す視点」を持つために参考になるプロフェッショナル9人の発言を紹介する。

 9人はITに関わるプロフェッショナルであるが、仕事の範囲はハードウエアや通信サービスであり、情報システムを設計、開発、運用する仕事とはかなり違う。

 だからこそ、情報システムのプロフェッショナルにとって、自分がもし9人のようにハードウエアや通信サービスなどの仕事をしていたら、新しい何かをどう考え、その実現に向けてどう行動するか、それを考えてみることは、自分の視野を広げるトレーニングになる。

 たとえばハードウエアの提案をどのように通したのかを学べば、自分がソフトウエアについて提案を出す際に役立つ。あるハードウエア製品で試みられた工夫を知れば、自分がソフトウエアを改善する際に応用できる。

 もちろん対象としている仕事が違うから、他のプロフェッショナルのやったことを流用できるわけではない。しかし、プロの考え方や取り組みの姿勢といった点に着目すれば、様々な示唆が得られるだろう。


安藤聖泰氏

安藤聖泰氏
JoinTV開発リーダー

「地デジTVはもうすでに原始型スマートTVだ」


ジェフ・イメルト氏

ジェフ・イメルト氏
米ゼネラル・エレクトリック(GE)会長兼CEO

「データ分析とソフトウエアの会社になります」


栄藤稔氏

栄藤稔氏
NTTドコモ執行役員研究開発推進部長

「先行者不利益となっていないか」


喜々津哲氏

喜々津哲氏
東芝 研究開発センター スピンデバイスラボラトリー研究主幹

「一つを掘り下げるより、広げる力が大切」


黒住吉郎氏

黒住吉郎氏
ソニーモバイルコミュニケーションズ Vice President

「Xperiaの原点は“反則技”の社内プレゼン」


小林忠男氏

小林忠男氏
NTTブロードバンドプラットフォーム社長

「端末アクセスは無線になると確信していた」


清水亮氏

清水亮氏
ユビキタスエンターテインメント代表取締役社長兼CEO

「見るだけのiPadだけじゃ人間がダメになる」


瀬尾拡史氏

瀬尾拡史氏
サイアメント代表取締役社長、医師

「正しく、楽しくサイエンスを伝えたい」


森田健介氏

森田健介氏
「Project M」担当

「自作PCの世界をもっと楽しくしたい」

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