
Rubyの作者であり、日本を代表するプログラマの1人であるまつもとゆきひろ氏。まつもと氏は2012年の十大ニュースとして、「権利・規制強化と自由の対立」(まつもと氏)に関する話題を多数選んだ。筆頭に挙げたのは「違法ダウンロードに刑事罰、著作権法の改正法案が成立」だ(ニュース記事:違法ダウンロードに罰則、DVDリッピングも違法化)。
まつもと氏は「日本の政治に大変がっかりさせるニュースでした」と嘆く。「有効性に疑問があり、創作を萎縮させる危険性のある改変がろくに審議も行われないまま、ヒアリング内容もほぼ無視するような形で成立してしまうなど悪夢のようです。しかもこの点が改善される気配がまったく見えないという。この傾向が続けばソフトウエア開発者としての自由のため、日本という国を諦めて、他国に移住しなければならなくなる日が来てしまうかもしれません」と危機感を表明する。