米消費者団体が発行するConsumer Reports誌は現地時間2012年9月21日、米Appleの最新モバイルOS「iOS 6」に搭載されている地図アプリケーション「Maps」について調査した結果、「消費者の期待を裏切る品質という評価になった」と報告した。

 iOS 6搭載のApple製地図アプリケーションについては、公開直後から利用者の間で情報不足や不具合があるとの苦情が相次いており、Consumer Reportsはこれらを受けて性能評価を行った(関連記事:iOS 6搭載のApple製地図アプリに非難ごうごう)。

 Appleの地図アプリケーションは、鳥瞰3Dビューやナビゲーション、リアルタイム交通情報といった機能を備えている。しかしConsumer ReportsのGPSチームが米ニューヨーク市で実際に試したところ、複数の幹線道路で3Dビューは表示されず、情報量も少なかった。さらに同誌は、地図の色合いが淡く、線が薄れて表示されるため、 iPhone 5よりも画面サイズが小さいiPhone 4や同4Sでは問題が顕著になるとしている。

 ナビゲーション機能についても経路の優先・回避設定、出口案内、走行車線案内などがなく、設定の選択肢が少ない点が競合製品と比べて劣っているという。競合製品と互角に戦うためには未熟な点が多く、概してベータ版としてリリースされたばかりの新しいアプリケーションという印象。今後、大幅な改善が求められると指摘している。

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