1位 任天堂「Wii」を分解した! 
2位 YouTubeより高画質,販売もできる動画サービス「Stage6」が話題
3位 【特別インタビュー】「失ったものを取り戻したい」---任天堂岩田社長が「Wii」に込めた想い
4位 ハードディスクのデータ復旧はこうして行われる,ワイ・イー・データ,新設ラボでハードディスクの修理行程を公開
5位 【薄型テレビ「お客の買い筋・お店の売り筋」】売れ筋ベスト5はこれだ
6位 【薄型テレビ「お客の買い筋・お店の売り筋」】タイプ別に売れ筋をチェック
7位 プリンタの新技術「Memjet」を発表,「インクジェット並みの画質とコストで速度はレーザー並み」
8位 北京市民,海賊版OS搭載PCの故障を巡り,マイクロソフトなど提訴
9位 テレビ録画界の“憲法改正”!? 「コピー10」で録画ライフはこう変わる
10位 “mixiそっくり”な理由は?So-netなど数千のSNSが使う「OpenPNE」,開発元の手嶋屋 社長に聞く
11位 ソフトバンクの新携帯,「プレミアム」や「ガンダム端末」売りに
12位 ITと携帯電話で成功した韓国,失敗した日本
13位 【ネットワークHOT TOPICS】2005年の注目技術「DLNA」とは?
14位 【US NEWSの裏を読む】日本語版もまもなく公開,仮想世界「Second Life」の不思議
15位 【デジタルを楽しむ】第13回 iPodの音をより良くするファームウエア「Rockbox」
16位 航空法改正,10月からはDSもイヤホンも無線はすべて使用禁止
17位 【触ってきました】驚きの滑らかさ! 直感的なマルチタッチインターフェース搭載の「iPod touch」
18位 日本のネット業界とWeb 2.0が下り坂って本当?ネット視聴率測定サイトAlexaの正しい読み方
19位 3分で分かる「ニコニコ動画」の面白さ
20位 新型新幹線「N700系」の“顔”を生んだ「遺伝的アルゴリズム」の秘密

 ITproの中では,比較的コンシューマ向けの記事も数多い「ITトレンド・サイト」。2007年の年間ランキングは,1位『任天堂「Wii」を分解した!』,2位『YouTubeより高画質,販売もできる動画サービス「Stage6」が話題』,3位『【特別インタビュー】「失ったものを取り戻したい」---任天堂岩田社長が「Wii」に込めた想い』という結果になった。Wii関連の記事が二つもベスト3に入るなど,やはり根強いWiiの人気を物語っている。

 特に人気が高かったのが,年間ランキングのトップの『任天堂「Wii」を分解した!』である。技術者であれば,やっぱり気になるのは「中身」。とはいえ,自分でWiiを買ってきて分解することは難しい。そこで,こういった“分解もの”の記事がウケるというわけだ。

 期待に違わず,同記事も驚きの事実を示してくれる。いくつかあるが,例えば「倹約第一? いえいえ中身は金ぴかです」のパート。Wiiは,低コストを狙ってさまざまな工夫を凝らしているものの,ここぞという部分には思い切ってコストをかけているという。その象徴が,耐腐食性や耐久性の向上を狙ったとみられる金メッキ部品の多用だった。

 またこの記事には,きょう体を開けるところから分解の手順を追った動画へのリンクも付けてある。この動画はYouTubeに投稿したもの。動画を見ることで,慎重ながらも大胆にWiiをバラしていく様子を観察できる。

意外にもランキング上位に来なかった「Second Life」

 実はこの2007年の年間ベスト3は,2007年のゴールデン・ウィークに公開した1~4月のランキングでも1~3位を占めていた(関連記事:【ITトレンド】キーワードは「Wii」「Second Life」「アジア」)。2007年前半の勢いが,後半も持続した結果と言えるだろう。

 それに対して4位以下は,ゴールデン・ウィーク時点のランキングとは大幅に顔ぶれが変わった。例えば,ゴールデン・ウィーク時点では「Second Life」関連記事がベスト10に2つも入っていたが,年間で見ると14位に『【US NEWSの裏を読む】日本語版もまもなく公開,仮想世界「Second Life」の不思議』が入っているのみ。しかもこの記事は,2006年11月に掲載したものだ。

 Second Lifeを提供する米Linden Labは,2006年9月ころからホームページ上で「日本語版,まもなく公開!」と表示してきた。しかし,実際に日本語版が始まったのは2007年7月のこと(関連記事:仮想空間「セカンドライフ日本語版」ベータ版を公開)。半年以上待たされたことで少し熱が冷めたのか,2007年夏以降,日本国内でSecond Lifeの利用が大きなブームになっている気配はない。

 とはいえ,コンピュータ・ベンダーなどによるSecond Life進出は依然として活発だ。2007年11月には富士通がSecond Lifeに「富士通島」を設置(関連記事:「Webの3次元化は必ず到来する」,富士通がセカンドライフ参入を発表)。日本IBMも同月に“仮想箱崎事業所”ともいえる施設を開設している(関連記事:日本IBMもセカンドライフに島を開設,“仮想箱崎”で商材を説明)。日本発「meet-me」の正式版も2008年春に開始が予定されており,2008年も引き続き,3次元仮想空間は要注目サービスであることには変わりないだろう(関連記事:3D仮想空間サービス「meet-me」がアルファ版開始)。

デジタル放送の複製制限方式「コピーワンス」見直しの行方は?

 Second Lifeなどに代わってランキング上位に顔を出したのは,テレビのデジタル化に関連した記事だ。まずは週末向けに公開したスペシャル記事,『【薄型テレビ「お客の買い筋・お店の売り筋」】売れ筋ベスト5はこれだ』と『【薄型テレビ「お客の買い筋・お店の売り筋」】タイプ別に売れ筋をチェック』が,それぞれ5位と6位にランクインした。

 2011年7月に予定されているアナログ地上波の停波まであと3年半。現在,アナログテレビからデジタルテレビへの買い換えが急速に進むとともに,製品価格の下落も非常に激しい。このためITproにおいても,こうした「バイヤーズガイド」の記事が人気を博したようだ。

 もう一つ,テレビのデジタル化に関連した記事でランキングインしているのが,9位の『テレビ録画界の“憲法改正”!? 「コピー10」で録画ライフはこう変わる』である。現在,デジタル放送には,デジタルコンテンツの著作権保護策として1回だけコピーが可能な「コピーワンス」という仕組みが施されている。それが,2007年8月に総務省がコピーワンスの見直しを決め,規制緩和の方向に動きだした。同記事は,その新しい方式となる「ダビング10」(以前は「コピー10」「コピー9」などとも呼ばれていた)について解説したものである。

 ダビング10の「10」は,9回のコピーと1回の移動(ムーブ)が許されるという制限からきている。9回のコピーといえども,どんなコピーでもOKというわけではない(詳しくは同記事を参照)。規制が緩和されても,使い方を間違えると大切な映像を失ってしまうことになりかねない。ダビング10による新しい“録画ライフ”を満喫するには,やっぱり正しい知識が必要。ということで,この解説記事に人気が集まったようだ。

 なお,ダビング10方式の運用開始時期は2008年6月とも言われているが,正式にはまだ決まっていない。