Windowsランキング

(2009年1月1日~12月11日)
1位強力な無料のデフラグ・ツール「UltimateDefrag」
2位Windows 7の日本語RC版をインストールしてみた
3位Windows XPへの「正しい」ダウングレード法とは?
4位Windows 7の日本語ベータ版をインストールしてみた
5位「Vistaではシャットダウンよりもスリープを使ってほしい」---マイクロソフト
6位Windows 7の64ビット版は“速い”のか
7位Windows 7 RCの隠し球,XP互換機能「Windows XP Mode」ベータ版を試す
8位IE8は本当に速いか計ってみた
9位64ビット版Vista最大の欠点
10位FTPサーバーをセットアップしよう
11位ハードディスク全体のイメージをバックアップする「Macrium Reflect」
12位XP/VistaからWindows 7へのアップグレード方法、詳細が明らかに
13位32ビット版Windowsを64ビット版Windows 7へアップグレードする
14位ファイルやフォルダを簡単に暗号化する「TrueCrypt」
15位ハードディスクの状態を診断する「HDD SCAN」
16位Windows7タスクバー改良の意味
17位Windows 7は安定したOSになる--マイクロソフトの中川本部長がアピール
18位Vistaが「遅い」と感じませんか?
19位マイクロソフト、Windows 7の「XPダウングレード」を認める方針
20位「IE8」の正式版が公開へ

 2009年におけるWindows分野の一番の話題は、何と言っても「Windows 7」の登場であろう。年明け早々に米国ラスベガスで開催されたCES(2009 International Consumer Electronics Show)の基調講演において、スティーブ・バルマーCEOがベータ版提供をいきなり発表。その約4カ月後の5月はじめにRC(Release Candidate:製品候補)版と呼ばれる最終テスト版を公開したのに続き、7月22日には最終製品版であるRTM(Release to Manufacturing)版が完成した。

 8月中旬からは開発者向けに、9月からは企業ユーザー向けに製品の提供が始まり、いよいよ10月22日からはプリインストール版やパッケージなどの店頭販売が開始された。一言でいうと、2009年は年間を通してWindows 7の話題で持ちきりとなった1年と言えるだろう。

Windows 7の話題が上位に並ぶ

 こうした1年を象徴するように、2009年のアクセスランキングを見るとWindows 7関連の記事が並ぶ。中でもよく読まれたのが、「Windows 7の日本語RC版をインストールしてみた」や「Windows 7の日本語ベータ版をインストールしてみた」といったインストール体験記である。もちろん、これらの記事を読みながらベータ版やRC版を実際にインストールしてみた人もいるだろうが、新しいOSは果たしていったいどういうものなのかを知りたくて読んだ人が多いのではないかと推測される。

 それ以外にWindows 7関連の記事を見ると、読者が特に関心を寄せているテーマがわかる。その一つはWindows 7への移行である。7位に「Windows 7 RCの隠し球、XP互換機能『Windows XP Mode』ベータ版を試す」、12位に「XP/VistaからWindows 7へのアップグレード方法、詳細が明らかに」、13位に「32ビット版Windowsを64ビット版Windows 7へアップグレードする」、19位に「マイクロソフト、Windows 7の「XPダウングレード」を認める方針」--がそれぞれランクインしている。

新しいOS環境への移行や互換に関する記事が注目を集める

 XP Modeとは、Professional以上のエディションのWindows 7で搭載している仮想Windows XP環境である。どうしてもXPでしか動かないアプリケーションがある場合に、Windows 7でなんとか利用できるようにするために用意した、移行のための互換機能である。なお、3位の「Windows XPへの『正しい』ダウングレード法とは?」も、Windows 7の話ではないものの最新OSを導入してから、XPを使う方法の解説である。また、ランキングの表からは漏れたものの、25位にも「『XPからWindows 7へのメール移行は要注意』---マイクロソフトが説明会を開催」という移行時の注意点について紹介したニュース記事がランクインしている。これらのことから、Windows 7が今後普及した場合に、今使っているXP環境からどうやって移行するのか、あるいはどうすればXP環境を使い続けられるのか、といった具体的な移行方法に興味を持っていることが伺われる。

 64ビット版のWindows 7に対する記事も関心を集めた。先ほど挙げた13位の「32ビット版Windowsを64ビット版Windows 7へアップグレードする」以外に、6位の「Windows 7の64ビット版は“速い”のか」、惜しくもランキングの表には入らなかったものの22位に「一般ユーザーにもメリットが多い64ビット版Windows 7」といった64ビット版Windows 7関連の記事が人気を集めた。Windows 7ではないものの、9位にも「64ビット版Vista最大の欠点」という64ビット関連の記事が入っている。

 Windowsでは、Windows 7の前版であるWindows Vistaから、32ビット版に加えて64ビット版も同時に提供を開始するようになった。Vistaの登場当時、64ビット環境は、一般ユーザーにとってまだハードルが高かった。しかし、その後のメモリー価格の低下やハードウエアの進歩、デバイス・ドライバの対応などで、64ビット環境はかなり身近なものになった。Windows 7のパッケージには32ビット版と64ビット版の両方が同梱されているのに加え、最近では64ビット版をプリインストールしたパソコンが増えている。Windows 7の導入を機に64ビット版への移行を検討している読者も相当数いるのだろう。

ハードディスク関連のフリーソフトも注目を集める

 このように、Windows 7関連の話題が上位に並ぶ中で、人気連載である「注目のフリーソフト/シェアウエア」の記事もいくつかランクインした。中でも「強力な無料のデフラグ・ツール『UltimateDefrag』」は1月末に公開されると年末までコンスタントに読まれ、アクセス・ランキングの常連となった。最終的には、Windowsのテーマ内で1位を獲得しただけでなく、ITpro全体としても年間1位のアクセス数となった。

 これ以外にランクインした注目のフリーソフト/シェアウエアの記事は、11位の「ハードディスク全体のイメージをバックアップする『Macrium Reflect』」、14位の「ファイルやフォルダを簡単に暗号化する『TrueCrypt』」、15位の「ハードディスクの状態を診断する『HDD SCAN』」--である。

 こうしたアクセス数上位の記事に共通するのは、無料で使えるハードディスク関連のユーティリティということ。ハードディスクは、どのパソコンにも入っている身近な存在である。その一方で、パソコンを利用していると、データの読み書き時にアクセス・ランプがしばらく点灯したままになるなど、パフォーマンスのボトルネックとなっているイメージが強い。これを、タダでなんとか改善したり、機能強化したりできないかと考えているユーザーは多く、これらの記事が人気を集めたのだろう。