米Intergraphと米Gatewayは,Intergraph社がマイクロプロセサ「Clipper」に関する特許を侵害されたとしてGateway社を訴えていた係争で和解に達した。Intergraph社が米国時間5月12日に明らかにしたもの。Gateway社は和解金として,和解合意から10日以内に500万ドル,2004年7月1日と10月1日までにそれぞれ250万ドルずつ,計1000万ドルを現金で支払う。

 さらにGateway社は,特許のロイヤルティとして,同社と同社傘下の米eMachinesが米国で販売するコンピュータ・システム1台につき1.25ドルを2009年2月まで支払い続ける。

 この和解により,両社間で争われていた特許係争はすべて解決するという。

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,ClipperはもともとIntergraph社が自社製ワークステーション用に開発したプロセサという。1993年,同社は米Intel製プロセサを使用するようになったが,Clipperプロセサの特許を根拠に米AMD,米Dell,Gateway社,米Hewlett-Packard(HP),Intel社などの企業を提訴してきた。

 既にIntergraph社は,Intel社,AMD社,Dell社とのあいだでも和解している(関連記事1関連記事2関連記事3)。ただし,HP社との係争は継続しており,2004年8月2日に審理される予定。

◎関連記事
米AMDが米Intergraphと和解,1000万ドルと収益の2%で特許ライセンスを取得
米Intelと米Intergraph,残る特許侵害訴訟も和解金2億2500万ドルで決着
米インターグラフ,キャッシュ技術に関する特許侵害で米デル,米HP,米ゲートウェイを提訴
知的所有権を巡る理念なき暴走――SCOのLinuxユーザー提訴を考える
10分で読める知的財産権のお話
巨人MSを揺るがす特許侵害訴訟――全世界のネット利用者を巻き添えに
知的財産権は誰のためにあるのか
W3Cが特許ポリシーをついに承認。「基本はロイヤルティ・フリーだが例外の道を残す」

[発表資料へ]