米Gatewayは米国時間1月30日,米eMachinesを買収することを明らかにした。Gateway社は5000万株の同社株式と3000万ドルの現金を支払う。

 両社の2003年の売上高合計は45億ドルで「米国パソコン市場の約7%を占める。米国小売りパソコン市場では25%以上のシェアとなる」(Gateway社)

 Gateway社は,eMachines社の米国と海外における低コストの流通モデルを生かし,自社の電子機器販売を拡充する。具体的には,Gatewayブランドの消費者および企業向けデスクトップ・パソコンとノート・パソコン,企業向けサーバーとストレージ製品は,Gateway社の既存の直販チャネルを通じて提供する。eMachines社のデスクトップおよびノート・パソコンはeMachinesブランドのもと,米国と海外の小売りチャネルで販売する。Gatewayブランドの民政電子機器では,米国および海外の小売りチャネルを利用する。

 また,「eMachines社の効率的な経営モデルも取り入れる」(Gateway社)。eMachines社の2003年の売上高は約11億ドルで,前年比40%以上の増収だった。Gateway社は,eMachines社買収により,2005年には一貫した黒字体制に回復できるとみている。

 買収完了後,eMachines社CEOのWayne Inouye氏がGateway社CEOに就任する。Gateway社CFOは,Roderick Sherwood III氏が引き続き務める。Gateway社設立者のTed Waitt氏は役員会会長を継続する。両社の上級役員で経営幹部を構成し,コスト削減や販売および製造の拡大といった計画の完成と実践に注力する。

 なおGateway社は2003年第4四半期と通期の決算を1月29日に発表している。第4四半期の売上高は8億7500万ドルで,純損失は1億1400万ドル(1株当たり損失は35セント)。パソコンの販売台数は52万6000台。通期の売上高は34億ドルで,純損失は5億2600万ドル(同1ドル62セント)。パソコンの総販売台数は210万台だった。

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[発表資料(1)]
[発表資料(2)]