米Intergraphは,米Dell Computer,米Hewlett-Packard(HP),米Gatewayを特許侵害でテキサス州東地区連邦地裁に提訴した。Intergraph社が米国時間12月16日に明らかにしたもの。「各社の製品が,当社のキャッシュ・メモリー管理技術に関する特許を侵害している」(同社)という。

 Intergraph社が侵害されたとしている特許は以下の通り。

・米国特許番号4,899,275:タイトルは「Cache-MMU system」。1989年5月1日に申請し,1990年2月6日に成立した。54件のクレームから成る。

・米国特許番号4,933,835:タイトルは「Apparatus for maintaining consistency of a cache memory with a primary memory」。1989年1月19日に申請し,1990年6月12日に成立した。23件のクレームから成る。

・米国特許番号は5,091,846:タイトルは「Cache providing caching/non-caching write-through and copyback modes for virtual addresses and including bus snooping to maintain coherency」。1989年10月30日に申請し,1992年2月25日に成立した。20件のクレームから成る。

 これら3件の特許は「Clipper」技術と呼ばれ,1993年以降同社のワークステーションで利用されているという。

 1997年にIntergraph社は,多くのコンピュータ企業に対して「Clipper技術に関する特許を侵害している」との警告を行った。また同じく1997年に同社は米Intelを特許侵害で提訴したが,この係争は両社が2002年4月に和解したことで終了している。

 Intel社との和解について,Intergraph社では「Intel社の顧客は和解の対象外」と説明する。つまり,「Intel社製プロセサと他社製部品を組み合わせてコンピュータ製品を製造しているOEMメーカーは,当社の特許を使用する権利を持たない」という。

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