米MSと米ブロードコム，Microsoft TVベースのセットトップ・ボックスの機能拡充

デジタル録画や家庭内ネットワークに対応

横田英史

2001.06.12

　米Microsoftと米Broadcomが米国時間6月11日に，「Microsoft TV」をベースにしたセットトップ・ボックス（STB）にデジタル・ビデオ録画（DVR）機能や家庭内ネットワーク機能を組み込むためのハードウエア・プラットフォームを発表した。

　このプラットフォームはBroadcom社がサード・パーティ企業向けに開発したもの。シカゴで開催中の「NCTA（National Cable Television Association） Cable 2001」で両社が明らかにした。

　Microsoft TVはインタラクティブTV向けのプラットフォームである。Broadcom社のSTBプラットフォームにMicrosoft TVベースのクライアント・ソフトウエア・ソリューションを組み込む。組み込み作業にはシステム・インテグレータの米Rachisが協力する。

　Microsoft TVベースのSTBにDVR機能を加えるプラットフォームはこれが初めて。ネットワーク事業者は顧客に，DVRや家庭内ネットワークに対応する新サービスを提供できる。

　STBにDVR機能を加えることで，TV番組のデジタル録画機能や視聴中の番組の巻戻し／早送り再生などのタイムシフト再生機能を提供することが可能になる。STBプラットフォームは，DOCSIS 1.1対応のケーブル・モデムや，季節の電話線を使ったHome Phoneline Networking Alliance（HPNA）準拠のネットワーク機能などを備える。STBに，家庭内ネットワークのハブとしての役割を担わせることができる。このほか，DVR対応のデュアル・アナログ・ビデオ符号化機能や2次元および3次元のグラフィックス・エンジンなども搭載している。