米Microsoftとメキシコ Grupo Televisa S.A.の子会社Cablevision(CVC)が現地時間6月7日に,インタラクティブTVサービスのトライアルをメキシコで開始することを明らかにした。「中南米では初めてのインタラクティブTVサービス」(両社)である。

 Microsoft社のエンハンスドTV向けソフトウエア技術「Microsoft TV Platform」のクライアント側ソフトウエアとサーバー側ソフトウエアをベースにする。セットトップ・ボックス(STB)は米Motorolaの「DCT5000」を使用する。

 トライアルは今年中にメキシコで開始し,その後広い範囲での商業運用に移る計画である。

 Cablevision社の加入者は,電子プログラム・ガイド,選定企業のサービスを集めた‘walled gardenサービス’,電子メール,テレビを使った電子商取引(t-コマース)の利用をはじめ,ニュース,スポーツ,ドラマなどの番組を視聴することができる。Microsoft社とCablevision社は,今後3年で35万台以上のSTB設置を見込んでいる。

 また,イスラエルのMatavが,Microsoft社の「TV Access Channel Server」をベースにしたインタラクティブTVサービスの実地トライアルを開始する。Microsoft社とMatav社が同日明らかにした。「Matav社はTV Access Channel Serverを導入する世界で最初の企業となる」(両社)。トライアル開始は今夏を予定している。

 Microsoft TV Access Channel Serverは,Microsoft社が2000年4月に買収したイスラエルPeach Networksの技術をベースにしたサーバー側アプリケーション。Windowsベースのパソコン用コンテンツやインタラクティブ・サービスを,既存のデジタル・ケーブルSTBに配信することができる。

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[www.microsoft.comに掲載の発表資料1]
[www.microsoft.comに掲載の発表資料2]