米Allied Business Intelligence (ABI)が米国時間4月17日に,デジタル・セットトップ・ボックス(STB)の世界市場に関する調査結果を発表した。2000年における世界のデジタルSTB販売台数は2600万台だったが,2001年に3600万台,2005年には9400万台に達するという。

 経済低迷の時期でさえ市場が引き続き成長する主な要因は,ケーブル・サービスの利用にすっかり慣れたケーブル・サービス加入者がデジタル化による豊富なチャンネルに興味を持ち始めていること。

 また,ケーブル事業者と直接衛星放送(DBS)事業者の価格競争も要因の一つといえる。衛星サービスと同様のデジタル・サービスがケーブル事業者から提供されるようになり,これまでアナログ・サービスしか契約していなかった消費者はデジタル・サービスを利用するためにデジタルSTBを購入する。

 米Motorola(米General Instrumentを買収),米Scientific-Atlanta,ソニー,英Pace Micro Technology,フランスのThomson Multimedia,松下電器産業,オランダのPhilips,パイオニアなど多数のメーカーが参入し,競争していることも将来の成長を促す要素である。

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