米TechTrendsが米国時間11月15日に,インタラクティブTV対応のセットトップ・ボックス(STB)に対する消費者の関心度について調査した結果を発表した。

 インタラクティブTV対応のSTBは価格が200ドル以下になるまで本格的に普及する見込みはないという。現在,インターネット接続やパーソナルTV,デジタル・ビデオ録画,ビデオ・オンデマンド,TVを使った電子商取引(いわゆる“t-コマース”),さらにはケーブル/衛星サービスに対応したデジタルSTBのほとんどは,価格が200ドルを上回っているる。

 直接衛星放送(DBS:Direct Broadcasting Satellite)の加入者は,ケーブル・モデムを介したネット接続サービスの加入者よりも,インタラクティブTV対応STBにお金をかけても構わないと考えている。DBS加入者の25%が200ドル以上を払ってもよいとするのに対し,ケーブル加入者のその割合は20%だった。

 ちなみにTechTrends社が以前に行った調査では,インタラクティブTVサービスに加入しようと考える衛星サービス加入者が,ケーブル加入者よりも50%多かった。

 インターネットを積極的に使っている消費者は,インタラクティブTV対応STBに200ドル以上払っても構わないとする傾向が強い。一般消費者に比べた場合,2倍以上にのぼった。

 TVをみながらインターネットを利用する消費者の60%が,インタラクティブTV対応STBに興味を抱いている。ながら族でない(インターネットとテレビを別々に利用する)消費者では,その割合は47%である。

 「TV番組とオンライン・コンテンツに最も多く接している消費者が,他の消費者よりインタラクティブTVに興味を抱き,金額へのこだわりを持たない。こうした消費者にインタラクティブTV製品やサービスにとっての重要な機会を見いだすことができる」(TechTrends社調査アナリストのAdriana Weinfeld氏)。

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