(2001.5.31,Tony Kontzer= InformationWeek)
ストレージのビッグ・フォー,米Compaq Computer,米EMC,日立製作所の100%子会社米HDS(日立データシステムズ),米IBMの4社がストレージ・ネットワークの相互運用性に関し,協力体制を敷くことを明らかにした。
4社は米Brocade Communications Systemsおよび米McDataのFibre Channelスイッチを用いて,各社の製品を接続できるようにする。
4社は顧客企業のサポート窓口も一本化する。接続や相互運用性確保の詳細について,6月4日の週にも具体案をまとめる予定である。
2000年のFibre Channel対応ストレージ・ネットワーク市場は48億7000万ドル規模。4社合わせて市場全体の83%を占める。
2001年に入り,ストレージの業界団体Storage Networking Industry Association(SNIA)はストレージ・ネットワークの標準仕様策定に向け動き出している。しかし,Compaq社など主要ベンダー数社はSNIAと連携する前にそれぞれの管理インタフェースを公開し合い,必要な情報をすべて交換していたという。
米Blue Cross Blue Shield,AIXシステム上級管理者のDean Holland氏は,「IBM社の製品を採用しているが,EMC社のソフトウエアが機能の面でIBM社を上回っているような気もする。もし,EMC社の価格が現在IBM社の製品に支払っているコストと同じくらいですむなら検討してみたい」と話す。
同社が利用しているのは,IBM社のEnterprise Storage SystemsとMcData社のスイッチをベースにした16Tバイトのストレージ・ネットワーク。「相互運用性の成否は,スイッチ・ベンダーにかかっている。Brocade社とMcData社の連携におおいに期待したい」(Holland氏)。
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