米IBMが米国時間2月21日に,iSCSIベースのネットワーク・ストレージ・アプライアンスなどストレージ製品を拡充したことを明らかにした。「iSCSI」技術は,IBM社が米Cisco Systemsと共同開発した技術。

 TCP/IP上でSCSIコマンドが使えるようにする。現在IETF(Internet Engineering Task Force )に提出中である。

 概要は以下の通り。

■IBM TotalStorage Networked Attached Storage 300G
 LAN環境のクライアントやサーバーとSAN(Storage Area Network)をつなぐゲートウエイ。複数ベンダーのストレージ・システムとの相互運用性を確保した。

■The IBM TotalStorage IP Storage 200i
 「iSCSI」技術ベースのストレージ・アプライアンスで,TCP/IPを使ってネットワーク・ストレージやクライアントに接続する。

■Costomer-Focused Solutions
 SAN技術のソリューション・パッケージ。ストレージ・サーバー「IBM Modular Storage Server (MSS)」,データ保護機能「Ultrium LTO (Linear Tape-Open)」,リソース管理ソフト「IBM StorWatch」,高速データ複製機能および災害復旧機能「Flash Copy and PPRC (Peer-to-Peer Remote Copy)」, データ・ゲートウエイ「SAN Data Gateway」から成る。MSSはデータ統合機能を備えており,Windows NT,UNIX環境や米Sun Microsystemsや米Hewlett-Packard(HP)の環境でも利用可能。Ultrium LTOはデータのバックアップ機能を備える。

 IBM社はこのほか,「33584 UltraScalable Tape Library」にFibre Channelへのネイティブでの対応機能を追加し,Sun社,HP社,米NovellなどIBM社以外の製品へ接続できるようにした。ストレージ製品「Shark」を拡充し,32Gバイト・キャッシュ版を用意した。

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