米Cahners In-Stat Groupが米国時間3月27日に,インターネット・アプライアンス市場に関する調査結果を発表した。インターネット・アプライアンス市場は2000~2005年に年平均成長率40%以上で拡大するという。

 インターネット・アプライアンス市場は二つの製品カテゴリに分けられる。インターネット端末とTVベースのIA(インターネット・アプライアンス)である。インターネット端末には無線のWWW対応タブレットや有線の端末などが含まれる。TVベースのIAには,「WebTV」や「AOLTV」などで使用されるセットトップ・ボックス(STB)を含む。

 「AOLTV対応STBの投入がTVベースのIA分野を盛り上げるだろう。しかし2001年はインターネット端末の売り上げがTVベースのIAを上まわる」(In-Stat社Multimedia Service部門上級アナリストのBrian O'Rourke氏)。

 その他の主な調査結果は以下の通り。

・インターネット・アプライアンス全体の売上高は,2000年の2億1900万ドルから2005年には13億ドルへと急増する。パソコンが普及している北米や西欧以外の地域で大幅な成長がみられる。

・インターネット・アプライアンス向けマイクロプロセサの売上高は,2000年の1800万ドルから2005年には9100万ドルに達する。フラッシュ・メモリとDRAMの売り上げ増加率はそれぞれ5%と27%。

・フラッシュ・メモリは過去2年間,需要が供給を上まわったため価格が高かった。しかし,2000~2005年に年平均40%を超える速度で価格低下が進むとみる。次世代インターネット・アプライアンスでは,現在と比べて容量にして2倍のフラッシュ・メモリを搭載することになるだろう。

◎関連記事
AOLのインタラクティブTVサービス「AOLTV」,今年夏に3地域でスタート
AOLがフェニックスで「AOLTV」を開始,CircuitがPhilip製STBを販売開始
「インタラクティブTV対応STBは200ドル以下でブレークへ」と米調査
世界のデジタルSTB市場,2005年に累計3億3900万台で市場規模は210億ドルに
米3Com,大規模なリストラ計画で消費者向けインターネット端末を廃止
米パームがPalm OS 4.0搭載の「m505」を発表,カラー液晶で拡張スロット装備
「ネット・アプライアンス市場は2006年に390億ドル規模」,米ABIの調査
米インテルが家庭向け無線ネット端末「Web Tablet」の技術概要,年末出荷へ
世界の携帯情報端末市場,2004年に6340万台/260億ドル規模に成長---。IDCの調査

【TechWeb特約】シャープがLinuxベースの「ザウルス」を米国市場に投入へ
2000年のモバイル機器市場は前年比36%増,無線データ通信により爆発的成長へ,Cahners In-Stat
無線ネット端末の出荷台数は2003年までに10億台,米Yankee Groupの調査
「2004年末には13億ユーザーに。数年後には有線ユーザーを逆転」---Cahners In-Stat
無線インターネット端末,5年後には730億ドルと現在の7倍強の市場に

[発表資料へ]