米Palmが米国時間3月19日に,Palm OSの新版「Palm OS 4.0」を搭載した新製品2モデルを発表した。モノクロ表示の「m500」とカラー表示の「m505」である。PalmのカラーPDA「m505」

 カラー表示のPalm機はこれが初めて。Secure Digital(SD)カードやMultiMediaCard(MMC)といった外部記憶媒体を差し込める拡張スロットを装備した。データ同期をとるためのクレードル「HotSync」のインタフェースはUSB。価格は「m500」が399ドル,「m505」は449ドル。

 米国市場で「m500」は2001年4月後半,「m505」は5月に出荷を始める予定。海外市場向けは「m500」が5月,「m505」は6月となる予定。英語,フランス語,イタリア語,スペイン語,ドイツ語,日本語の6カ国語を用意する。

 「m500」「m505」とも筐体はメタリック・シルバー。外形寸法は「m500」が縦11.4cm×幅7.9cm×厚さ1.0 cm,重量約113g。「m505」が縦11.4cm×幅7.9cm×厚さ1.3cm,重量は約139gである。「m505」は16ビット(6万5000色)のカラー表示ができる。

「m500」「m505」の主な新機能は以下の通り。

・SDカード/MMCカード向け拡張スロット
 プラグ・アンド・プレイでの利用が可能。アプリケーション・ソフトウエアや静止画/動画,データの格納,バックアップなどに向ける。Palm社は今後投入する新製品には拡張スロットを標準装備する。バックアップ・カードは39ドル95セント。16Mバイトの拡張カードは49ドル95セント。SD形式は,松下電器産業,東芝,米SanDiskの3社が共同開発した規格である。

・USB対応クレイドル
 パソコンとの接続用クレイドル「HotSync」をUSB対応とした。これを「Universal Connector」と位置づけ,モデムや携帯電話,デジタル・カメラ,MP3プレーヤなどのハードウエアとの接続にも使う。「Universal Connector」は,今後投入する新製品に標準装備する。

・リチウム・ポリマー・バッテリ
 Palm機としては,はじめてリチウム・ポリマー・バッテリを採用した。1回の充電で平均3~4週間利用可能。

・通知機能
 アラーム,バイブレータ,点滅から選択,スケジュールやメッセージを通知する。

・33MHz動作の「Dragonball VZ」プロセサを搭載。主記憶は8Mバイト。4Mバイトのフラッシュ・メモリを搭載する。

 なおPalm社は,Bluetooth経由でのデータ通信を可能にするアドオン・ソフトを2001年夏頃に投入することをすでに明らかにしている。端末に接続して使うBluetoothの無線通信インタフェースを備えたアクセサリなども提供する(「米Palm,次期版OSではBluetooth連携も視野に」)。

 なおPalm社が抱えるソフトウエアやソリューションのベンダー企業は現在14万5000社にのぼるという。またPalm社は,米IBMがm500シリースをベースにした携帯情報端末「WorkPad」を2001年第2四半期に投入することも明らかにした。

 米International Data Corporation(IDC)は最近発表した調査結果のなかで,「個人情報管理(PIM)向け端末市場ではPalm OSが依然として大きなシェアを占めているものの,Pocket PCやBlackBerryがじわじわとシェアを拡大している。Palmはここにきて初めてその牙城が脅かされつつある状況になった」と指摘している。

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http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/NOS/NEWS/20010215/1/

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[Palm社の発表資料]

[Palm社の製品資料-「m500」]
[Palm社の製品資料-「m505」]