米Intelが,開発中の家庭用無線インターネット閲覧タブレット「Web Tablet」について概要を発表した。開催中の開発者会議「Intel Developer Forum」で米国時間2月26日に明らかにしたもの。Intel WaveTablet

 Web Tabletは,今年1月に開催された民生機器の見本市「Consumer Electronics Show(CES)」でIntel社がプロトタイプを披露していたインターネット機器である。「家庭のパソコンのインターネット接続や処理能力,プリンタなどを共用し,家庭内のどこからでもWWWの閲覧を可能にする」(Intel社)。

 Web Tabletは,プロセサにStrongARM SA-1110を搭載する。メモリはフラッシュ(同社ではStrataFlashと呼んでいる)を採用する。米Wind River SystemsのリアルタイムOSや,Espial Group社の組み込み向けブラウザ,BeComm社のオーディオ管理ソフトなどを組み込む。

 Intel社が発表したWeb Tabletの技術概要は以下の通り。

・Wind River社のインターネット・アプライアンス向け開発環境(WindStormやVxWorks,Personal Jworksを含む)を採用。

・Espial社の組み込み向けブラウザ「Escape」により,WWW閲覧環境を提供する。またEspial社のGUIコンポーネントのツールキット「Espresso」によってWeb Tablet用アプリケーションの開発を簡易化する。

・Web Tabletのオーディオ環境には,BeComm社のソフトウエア「Strings」を採用する。Stringsはオーディオ・コンテンツのルーティング,転送,配信方法をダイナミックに管理するソフトである。

 Intel社はWeb Tabletを年内にも北米市場に向けて投入する予定である。なおIntel社ではWeb Tabletを同社の提唱する次世代パソコンの概念「Extended PC」に向けた製品と位置づけている。Extended PCのもとでは,Pentium 4プロセサをベースとしたパソコンと広範なデジタル機器により消費者に新たなパソコンの使い方を提供するという。

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