「世界の携帯情報端末市場は,出荷台数ベースで2000年の1290万台の水準から2004年には6340万台規模に成長する。売上高ベースでは,260億ドルを超える規模となる」---。米International Data Corporation(IDC)が米国時間2月26日に調査結果を発表した。

 「最近の出荷状況や市場のトレンドなどから携帯情報端末市場を判断すると,今後も著しい伸びが期待できる。技術革新が目覚ましく,特にモバイル・マルチメディアや無線関連技術に勢いがある。2001年はモバイル・インターネット機能を備えた端末がこれまでを凌ぐ勢いで広まるだろう」(IDC,Smart Handheld Devices部門マネージャーのKevin Burden氏)。

 2000年の携帯情報端末市場をカテゴリ別にみると,個人情報管理(PIM)向け端末が出荷台数ベースで全体の73%を占め,ダントツとなっている。PIM市場をOS別にみると,依然としてPalm OSが他を圧倒している。一方で,米MicrosoftのPocket PCやカナダResearch In MotionのBlackBerryがじわじわとシェアを拡大しており,Palmのシェアは減少傾向にある。「Palmはトップ・シェアを維持しているものの,ここにきて初めてその牙城が脅かされつつある状況になった」(Burden氏)。

 成長率でみるとスマートフォンのカテゴリが最も高く,2000年の48万台の水準から年平均成長率164%で拡大し,2004年には2300万台を突破するとIDCは予測する。市場全体の年平均成長率は48%である。

◎関連記事
【TechWeb特約】シャープがLinuxベースの「ザウルス」を米国市場に投入へ
2000年のモバイル機器市場は前年比36%増,無線データ通信により爆発的成長へ,Cahners In-Stat
「ワイヤレス通信サービスの市場は世界全域で急成長している」---。Allied Business Intelligence
無線ネット端末の出荷台数は2003年までに10億台,米Yankee Groupの調査
「2004年末には13億ユーザーに。数年後には有線ユーザーを逆転」---Cahners In-Stat
無線インターネット端末,5年後には730億ドルと現在の7倍強の市場に
米国でもついに動き出すか,企業向け市場の開拓狙うPDA
PalmOSベースのPDAのオンライン売り上げが激減,部品不足が響く
2000年のPDA売上高は1999年の2倍以上に,NPDの調査

[発表資料へ]