2006年も多くのニュース記事を執筆することができました。多大なご協力をいただきました取材先の皆様と,読者の皆様には改めまして御礼申し上げます。

 毎年恒例となりました日経コミュニケーション・ニュース記事の「2006年アクセス数ランキング」がまとまりました(集計期間は2006年1月1日~12月25日)。まずはトップ10を紹介いたします。このうちソフトバンクモバイル関連の記事が5本と,何と半数を占めました。これはさすがに「予想外」でした。

■2006年アクセス数ランキング「1位-10位」■

順位タイトル日付
1位【続報】ソフトバンク,音声定額プランの利用条件や詳細を公表10月23日
2位【続報】「PLC解禁案に対する意見書は異例の分厚さだった」--電監審会長が会見9月13日
3位【速報】ソフトバンク,携帯全機種新規・機種変更0円で持ち帰り10月26日
4位【集中連載 通信大改革の行方】(4)「インフラただ乗り」で始まるインターネットの新たな議論2月23日
5位「通話料もメール代も0円」,MNP前夜にソフトバンクが“予想外”の料金プランを打ち上げ10月23日
6位【集中連載 通信大改革の行方】(3)光ファイバの攻防で浮かび上がるNTT,KDDI,ソフトバンクの思惑2月22日
7位ドコモ中村社長,ソフトバンクモバイルのやり方に対し「怒りを覚える」10月27日
8位Winny開発者の金子氏,次世代ファイル共有システムを展望2月17日
9位【続報】ソフトバンクのシステム障害,MNPの転出処理が原因10月30日
10位【集中連載 通信大改革の行方】(1)新規参入とMVNOで激震する携帯電話業界2月20日

 ランキング・トップは,音声定額サービス「ゴールドプラン」の利用条件や詳細を解説した記事です。発表時点のソフトバンクモバイルの説明は,あまりにも情報が少なく,あいまいな点が多々あったため,「シンジラレナ~イ」 ところを明確すべく,慎重かつ迅速にまとめました。ただその条件も発表翌日に変更されるなど,同社の「品格」が問われた出来事でもありました。

 2位の「高速電力線通信(PLC)」,4位の「インフラただ乗り」,そして8位の「Winny」は2006年を振り返る上で忘れられないキーワードです。いずれも利用する側と,そうではない側の主張が激しく対立し,いったんは決着あるいは収束したものの,まだ火種はくすぶったままです。これらの動きについては2007年も注目していきたいと思います。

 次に11位から20位です。やはりソフトバンク関連と旧ボーダフォン関連が大半を占めています。

■2006年アクセス数ランキング「11位-20位」■

順位タイトル日付
11位「インフラただ乗り論はおかしい」--YBB網を作った技術者が反論3月9日
12位ソフトバンク,“Yahoo!ケータイ”純減の理由はプリペイド11月9日
13位ボーダフォンが携帯電話販売の新たな事業モデルを9月から開始8月31日
14位「正規の証明書を持っているサイトも信用するな」,フィッシング研究者が警告2月13日
15位【速報】ソフトバンクが総務省のIP懇談会に「690円光ファイバ」の根拠を提出2月22日
16位ソフトバンクがWindows Mobile携帯を14日発売,価格は3万円弱10月11日
17位ソフトバンク,ハッピーボーナスと年間割引の受付継続を周知10月13日
18位【集中連載 通信大改革の行方】(5)「竹中改革」でNTTはどこへ向かうのか2月24日
19位ボーダフォンの日本向け3G端末,“真打ち”が4月に登場2月28日
20位【速報】高速電力線通信がついに解禁,省令改正へ9月13日

 14位のフィッシングもそうですが,Winnyによる情報漏えいが相次ぎ,ネットのセキュリティが社会問題として大きく取りざたされた1年でありました。また,ひかり電話の大規模障害などネットワークの信頼性に大きな疑問符が付いた年でもありました。「人知を超える範囲」という発言がありましたが,2007年のネットワークもトラブルや事故と無縁ではいられません。日経コミュニケーションはネットの速報性と柔軟性を生かして,いち早く正確な情報をお届けできるよう務めてまいります。

 なお,日経コミュニケーションからのニュースは2007年1月9日(火)から再開する予定です。引き続きご愛読のほど,よろしくお願い致します。