米Jupitermediaの一部門であるJupiterResearchが,米国のオンライン旅行市場に関する調査結果を米国時間11月10日に発表した。それによると,2004年における旅行チケットなどのオンライン販売額は540億ドルという。2009年には,オンライン販売が旅行市場全体の33%に相当する910億ドルを創出する見込みだ。

 米Orbitz,米Expedia,米Travelocityといったオンライン旅行代理店サイトと,ホテルや航空会社といった供給元が運営するWebサイトの双方で,成長がみられる。ただし,「オンライン旅行市場の大半は,供給元Webサイトの売上高が占める」(JupiterResearch)。

 「オンライン旅行市場は,全分野が安定して成長するだろう。出張などのビジネス客とレジャーなどの旅行客の両分野で,オンライン購入(手配)する割合が増える。さらに,オンライン検索が検討/購入行動に大きな影響を与えるようになる。同市場は競争が激しいので,オンライン検索をマーケティング戦略の最前線に位置づける必要がある」(JupiterResearchアナリストのDiane Clarkson氏)

 そのほかの主な調査結果は以下の通り。

・2004年のオンライン・レジャー旅行分野で最も売上高が大きいのは,航空チケットの233億ドル

・2004年のホテル関連売上高のうち,116億ドル以上が消費者によるもの

・オンライン・レジャー旅行分野の売上高のうち,供給元Webサイトが占める割合は,2004年の56%から2009年には60%に拡大する

・新しい予約ツールと法令順守強化の影響で,2009年にはオンライン・マネージド旅行市場が320億ドル規模になる

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