旅行関連サービスを手がける米Cendantは,オンライン旅行サイトの米Orbitzを買収することで最終的な合意に達した。同社が米国時間9月29日に発表した。Cendant社は,Orbitzの全株式を1株当たり27.50ドルの現金で買い取る。買収金額は12億5000万ドルに相当する。両社の取締役会がすでに買収を承認しており,手続きは11月に完了する予定。

 両社の統合により,Cendant社は2番目に大きいオンラインの旅行会社となる。Cendant社は,買収に関連する費用を除いて2005年に6500万ドル,2006年に1億2000万ドルの相乗効果を期待している。

 Cendant社は,個人向け旅行ではOrbits社が運営する販売サイト「Orbitz」と格安航空券やパッケージ・ツアーを手掛ける「CheapTickets」の両ブランドを維持する予定。企業向け部門では,Cendan社の「Travelport」と「Orbitz for Business」間で消費者が選択できるようになる。TravelportとCheapTicketsの技術プラットフォームおよび業務が統合され,Orbitzとの共通のプラットフォームとしてOrbitz社の本拠地であるシカゴで運営される。

 Orbitz社は,米American Airlines,米United Airlines,米Northwest Airlines,米Continental Airlines,米Delta Air Linesの航空大手5社による合弁企業。2000年に設立された。同社には負債が無く,2004年6月30日の時点でおよそ2億ドルの現金を保有している。

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