米Jupitermedia傘下のJupiterResearchは,家庭内無線ブロードバンドに関する調査結果を米国時間11月4日に発表した。それによると,家庭内無線ブロードバンドで必要な速度は,2004年では3Mビット/秒未満だが,2009年には57Mビット/秒にのぼる可能性があるという。技術に詳しい3人家族であれば,84Mビット/秒が必要となる。
必要となるバンド幅の増大は,主に,家電製品の利用形態やデジタル・メディアの消費パターンの変化によるもの。また,2004年の時点で無線ブロードバンドを一部用いた家庭内ネットワークを有する米国家庭は約750万世帯だが,「2009年には3430万世帯に増える見込み」(JupiterResearch社)である。
JupiterResearch社の最近の調査によると,家庭で無線ブロードバンドを導入する一番の理由は「インターネット接続を共有するため」という。ただし,パソコンの音楽をステレオでストリーミングするなど,別の利用方法も急速に普及している。
「消費者は,インターネット接続,家庭内ネットワーク,デジタルコンテンツ管理におけるパラダイムを変えつつある。家庭内ネットワークを利用する家電製品が今後5年で大幅に増え,無線ブロードバンドで必要な速度を押し上げる可能性がある」(JupiterResearch社リサーチ・ディレクタのJulie Ask氏)
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