家電製品の業界団体Consumer Electronics Association(CEA)の家庭内ネットワーク標準策定委員会(R7 Home Networking Standards Committee)が,家庭内ネットワークの新たなユーザー・インタフェース(UI)規格「CEA-2027」を承認した。CEAが米国時間9月20日に発表したもの。

 CEA-2027は,家庭内ネットワークに接続したオーディオおよびビデオ装置を,同様にネットワーク接続したデジタルTVなどの表示機能のある装置で管理できるようにするための仕組み。HTTPコマンドなどの,Webブラウザ・ベースの通信技術を利用し,メインのテレビ画面を見ながらリモコン操作でネットワーク化した装置へのアクセスや制御を可能にする。

 特に,WebやIPを用いてUIデータをカプセル化する手法について定義し,メインの画面に装置制御表示を転送するための規定などが含まれる。今回リリースした規格はFireWire(IEEE-1394)で接続した機器向けのものだが,CEAではEthernet接続のサポートにもすでに取り組んでいる。

  CEA-2027は従来の家庭内ネットワーク規格と異なり,ネットワーク接続したあらゆる端末を完全に制御できるほか,メーカーが独自に組み込んだ機能も全て利用できるという。

 「CEA-2027により,テレビは将来も引き続き,単に映像を映し出すだけでなく,消費者の視聴体験に付加価値を与え続けるだろう。家庭内エンターテインメントを管理するインテリジェントな存在となる」(CEA会長のGary Shapiro氏)

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