米IMlogicは,社内におけるインスタント・メッセージング(IM),ピア・ツー・ピア(PtoP),VoIPの不正トラフィックを検知/管理するソフトウエア「IM Detector Pro」を無償で提供する。IMlogic社が米国時間9月14日に明らかにしたもの。同社Webサイトから同日よりダウンロード可能。「企業が,違法コピーや不正なファイル共有による訴訟を回避し,ウイルスやワームを防御できるようにする」(同社)

 IM Detector Proは,業務と無関係なIMとPtoPの利用を簡単に検出できるソフトウエア。単一のコンソールから,IMとPtoPの利用頻度や利用時間を監視し,不正なトラフィックを遮断する。スタンドアロン製品として利用可能なほか,IMlogic社のIM管理ソフトウエア「IM Manager」とも連携できる。

 企業,大学,政府機関などが,IMおよびPtoPトラフィックの管理を怠ると,違法コピー,法規制違反,セクハラ,不正なPtoP利用などによって,訴訟に巻き込まれる危険性がある。また,ネットワークがウイルスに感染したりスパムの被害にあう可能性もある。米Radicati Groupの市場アナリストであるGenelle Hung氏によると,「現在,企業の80%以上がIMやPtoPを利用しているが,適切な管理ソリューションを導入している企業は15%に満たない」(同氏)。

 IMlogic社CEOのFrancis deSouza氏は,「企業はIM Detector Proによって,セキュリティや法的なリスクから身を守る一方で,IMをリアルタイムの通信手段として活用できる」と説明した。

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