フィンランドのNokiaが,「CDMA2000向け音声コーデック技術Variable-rate Multimode Wideband(VMR-WB)の大規模展開が可能になった」と7月20日に発表した。
VMR-WBは,Nokia社が第3世代(3G)携帯電話の推進団体Third Generation Partnership Project 2(3GPP2)に提案していた音声コーデック技術。3GPP2は2003年4月に,同技術をCDMA2000向け標準仕様として採択した。
現行の音声コーデック並みのデータ・レートで,より高い音質を実現することが可能という。3G関連の標準化組織Third Generation Partnership Project(3GPP)がGSM/WCDMAネットワーク用に採用した3GPP/AMR-WB標準との相互接続性も備えている。そのため,世界中の携帯電話ネットワークなどでマルチメディア・サービスの互換性を確保できるという。
VMR-WBについて,同社は「現在の無線/有線ネットワークよりも音質に優れ,エラーの多い通信回線や騒音が激しい環境でも高音質を保証するよう設計した」と説明する。「同一のソフトウエア・パッケージで,マルチモードの広帯域/狭帯域という2つの音声を処理できる初の3GPP2音声コーデック標準」(同社)
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