「携帯電話の利用により,固定電話による通話時間の減少が加速されている」。米Yankee Groupは,年1回行っている米国家庭を対象にした調査「Technologically Advanced Family (TAF)」の結果を米国時間3月23日に発表した。

 固定電話を完全に解約してしまった家庭の数は少ないが,50%を越える家庭は固定電話で行なっていた通話の一部を携帯電話で行なうようになったとしている。長距離電話に関しては,43%が携帯電話からかけるようになったという。

 「携帯電話と固定電話の境界が不明瞭になるにつれ,携帯電話サービスの強化と固定電話の利用減少の相関関係は否定できなくなった。また,ケーブル・テレフォニなども,消費者にとって新たな選択肢になっている。もっとも影響を受けている部門は長距離電話市場である。これらの傾向により,長距離通話料,通話時間による課金がいずれなくなることが予測される」(同社Consumer Technologies & Services部門シニア・アナリストのKatie Griffin氏)

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