「無線プロバイダが基本サービスを改良し,月額基本料金を引き下げれば,米国人の約3分の1は有線電話を解約して,携帯電話に移行するだろう」。米LetsTalkは,電話利用に関する調査結果を米国時間6月24日に発表した。それによると,有線電話から携帯電話への完全切り換えのカギを握るのは,「通話料の引き下げ」と「通話範囲の拡大」だという。

 調査は,LetsTalk社の依頼により,米Wirthlin Worldwideが18歳以上の米国人1000人を対象に実施した。家庭の有線電話を解約し,完全に携帯電話のみに切り替えるとするなら,どのような条件を重視するかなどについて尋ねた。

 「最優先条件が満たされれば,有線電話サービスを解約する」という回答者は3分の1にのぼった。「上位2つの条件が満たされた場合,有線電話サービスを解約する」という回答者は38%だった。なお,「有線電話サービスの解約を考えたことはない」という回答者はわずか9%で,1%は有線電話サービスをすでに解約している。 

 「米国人の多くが有線の電話サービスの中止を検討していることに驚いている。無線業界がサービス品質と料金を改善すれば,携帯電話市場は予想以上に成長する可能性がある」(LetsTalk社CEOのDelly Tamer氏)

■有線電話から携帯電話への完全移行で重視する無線サービスの条件

最優先条件
・通話料金の引き下げ:42%
・通話範囲の拡大:31%
・ブロードバンド対応:8%
・携帯電話機の改良:3%

第2条件
・通話料金の引き下げ:35%
・通話範囲の拡大:34%
・ブロードバンド対応:15%
・携帯電話機の改良:16%

第3条件
・通話料金の引き下げ:11%
・通話範囲の拡大:17%
・ブロードバンド対応:26%
・携帯電話機の改良:16%

出典:LetsTalk社

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