「この先5年間で,世界の携帯電話加入者数の増加は失速するが,同期中に9億3100万人を越える新規ユーザーが誕生するだろう」。米In-Stat/MDR社は,携帯電話加入者数に関して2002~2007年の推移予測を米国時間8月6日に発表した。同社は,2007年までに世界の携帯電話ユーザーが20億人を越えると予測している。

 同社によれば,同期間における新規加入者数は中国がけん引するが,成長率では南アジア,東南アジア地域が上回る。年平均成長率でみると,中国は,アフリカ,東欧,中東地域に続き,欧州,スカンジナビア地域が下位に付ける。

 その他の主な調査結果は次の通り。

・同期間において西欧市場は,ほぼ飽和状態に達するとみられる。2007年までに同地域における携帯電話の普及率が83.6%に達するため,年平均成長率(CAGR)は1.2%程度にとどまる。西欧においてアナログは2004年までに完全になくなる。

・米国では,同期間を通じてCDMAが支配する。TDMAは徐々に減少してGSMに置き換えられる。

・欧州におけるGSMの市場シェアは,2002年の99.1%から2007年には91.4%に減少する。同期間中,UMTSが市場シェアを拡張することはない。

・日本では,NTTドコモがFOMAを強力にサポートしているが,サービス配備における初期不良の問題やKDDIのAUとの競争に直面している。2006年より前にドコモのFOMAがAUを上回ることはない。

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