インドのITサービス企業Wipro Technologiesは,無線タグ(RFID)のコンセプト・ストアをバンガロアの同社敷地内に開設したことを,現地時間7月14日に発表した。

 コンセプト・ストアでは,衣料販売における,RFIDを使った自動精算,在庫調整,商品追跡などをデモンストレーションする。販売店のさまざまな業務プロセスでのRFID利用を紹介し,「実社会でRFIDがどのように機能するか顧客に理解してもらう」(Wipro社)。

 Wipro社Retail, CPG and Distribution部門バイス・プレジデントのBhanu Murthy氏は,「当社は販売事業者にビジネス主導型技術を提供することに注力しており,今回のコンセプト・ストアは,その一例だ。また,当社の専門チームがRFID研究所の立ち上げに取りかかっており,そこでは,RFIDを用いた顧客向けソリューションの構築に取り組む」と述べた。

 ちなみに米メディアの報道(InformationWeek)によると,Wipro社に先がけて,インドのInfosys TechnologiesがRFID関連サービスの提供を開始する計画を,2004年12月に発表している。また米IDCは,米国の販売店がRFDIに費やすコストが2008年には13億ドルに達すると予測している。

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