米Hewlett-Packard(HP)は,一部のノート・パソコンのメモリー・モジュールに設計上の欠陥が見つかったため,自主回収および交換を行う。HP社が米国時間6月25日に,明らかにした。このメモリー・モジュールは業界で広く採用されているサード・パーティ製品で,ノート・パソコンの使用に支障を来す可能性がある。

 問題のメモリー・モジュールを搭載したノート・パソコンは,スクリーンがブルーになり,メモリーの動作が一時的あるいは完全に停止してしまう場合がある。HP社はこの欠陥を,自社ノート・パソコン製品の定期テストで発見したという。

 「当社は即座に行動をとり,顧客,パートナ企業,社員にこれを知らせ,できる限り速い事態改善にあたる。動作不良が起こる確率は低く,ユーザーの使用環境にも寄るが,トラブルが発生する可能性を顧客に通知することが重要だと考えた」(HP社Personal Systems Group部門Total Customer Experience Customer Engineering and Marketing担当ディレクタのRonald Kasik氏)

 米メディアの報道(CNET News.com)によると,欠陥が見つかったメモリー・モジュールは,「2002年3月~2003年7月にドイツのInfineon Technologies,米Micron Technology,韓国のSamsung,台湾のWinbond Electronicsが製造した製品」(HP社広報担当のMike Hockey氏)。該当のメモリー・モジュールを搭載したHP社製ノート・パソコンは「Compaq Evo」の「N610c」「N610v」「N620c」「N800c」「N800v」「N800w」「N1000c」「N1000v」モデル,「Compaq Presario」の「1500」「2800」「x1000」「x1200」モデルのほか,「HP Compaq Business Notebook nx7000」や「HP Pavilion zt3000」などで,約90万台にのぼる。

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