米EDSは米国時間5月27日に,UGS PLM Solutions事業の売却手続きを完了したことを発表した。すでに売却計画を3月14日に明らかにしていたもので,米Bain Capital,米Silver Lake Partners,米Warburg Pincusの3社による投資グループに,総額20億5000万ドルで引き渡した。

 UGS PLM Solutions事業は,製品データ管理やコラボレーション/設計に関するソフトウエアとサービスを手がけている。もともと米McDonnell Douglas傘下にあり,製品ライフサイクル管理(PLM)ソフトウエアの開発を行っていた。EDS社が1991年にMcDonnellから買収し,米Unigraphics Solutions(UGS)として1998年に株式を一般公開した。その後2001年に,EDS社は米Structural Dynamics Research(SDRC)傘下となっていたUGS社をSDRCとともに買収し,事業部門として運営してきた(関連記事

 EDS社は,ITアウトソーシング・サービスに中軸を移行する戦略的計画を2003年6月に発表しており,今回の事業売却はこの戦略に沿ったものとしている。「2004年末までに純負債を一掃し,50億ドル以上の資金確保を目指す」(EDS社)

 なお同社は,UGS PLM Solutions事業売却に関する一時的収益を,2004年第2四半期決算に計上する予定である。

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