ドイツのSAPと米Adobe Systemsはそれぞれ現地時間5月6日,SAP社のアプリケーション統合プラットフォーム「NetWeaver」に,Adobe社のPDF技術をベースにした書類申請機能「Interactive Forms」を組み込むことを発表した。両社は,Interactive Formsの販売,サポート,実装サービスで協力体制を敷く。

 Interactive Formsは,同日より,e-Businessアプリケーション・スイート「mySAP Business Suite」で利用可能とする。「これまで紙媒体で行っていたやりとりを自動化することで,企業は業務の機敏性を高めることができる」(両社)としている。

 Interactive Formsにより,企業は主要なビジネス・プロセスを自動化し,顧客,ビジネス・パートナ,従業員にわたって企業システムを拡張することが可能。データ取得を効率化し,重要な申請プロセスを合理化できる。「当社は,顧客のTCOをおさえつつ,ビジネス・プロセスに大きな付加価値をもたらす方法をつねに模索している。当社の顧客は,NetWeaverに組み込まれたInteractive Formsを活用し,社内および社外のビジネス・プロセスを円滑に機能させることができる」(SAP社Shai Agassi氏)

 今回の発表は,両社の関係を拡大するもの。両社は技術とマーケティングに関する世界規模の提携を2002年6月に発表し,Adobe社の「Adobe Acrobat」およびPDF技術とSAP社のアプリケーションとの統合を進めた。両社の提携は,「企業における自動申請,ペーパーレス化,政府方針への準拠などを支援すること」(両社)を目指すという。

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