米Adobe Systemsは米国時間2月17日,企業向けのドキュメント管理ソフトウエア「Adobe Policy Server」を発表した。サーバーを介してファイアウオール内外の電子ドキュメントを管理し,機密性やプライバシなどを保護する。「企業はドキュメントの認証,検証,期限,取消の設定を確実かつ効率的に管理できる」(同社)

 同製品は,PDF技術とXMLなどの標準規格を組み合わせた企業市場向けプラットフォーム「Adobe Intelligent Document Platform」の新製品。「企業の知的財産を保護し,個人および企業情報の保護規制に準拠できるほか,紙媒体などにかかる通信コストの削減を実現する」(Adobe社)。既存のポリシー,コンテンツ,ドキュメント管理システムをはじめ,LDAP,ActiveDirectoryなどのユーザー管理ディレクトリとの統合が可能。

 Adobe Policy Serverでは,PDFドキュメントの閲覧者を指定し,この閲覧者に許可する処理(変更,複製,印刷,転送)を設定できる。これらの設定は,ドキュメント発行後に変更することも可能。

 ドキュメントは,発行部数にかかわらず有効期限を設けることが可能で,即時無効の設定も行える。また,使用ポリシー変更後にドキュメントを再発行する必要はない。

 Adobe Policy Serverは2004年夏にパイロット版をリリースし,同年末までに製品版を出荷する予定。Adobe社のデスクトップおよびサーバー向け製品と組み合わせて販売する。

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