米Adobe Systems社は,電子フォームを配信し,データの記入,送信を行う企業や組織向けに「Adobe Form Server」と「Form Designer」の出荷を米国時間2月24日に発表した。XML,HTML,PDF形式の安全な電子フォームの組み合わせにより,新版では,ファイヤウォールを越えたデータの獲得プロセスを向上させている。

 「Adobe Form Server 5.0」は,表示させるターゲット・デバイスによってXMLテンプレートを自動的にPDFとさまざまなHTMLのフォームに変換する。PCからハンドヘルド,無線デバイスまで,ダウンロードまたはプラグインを必要とせずに複数のチャネルにフォームを配信可能になる。Adobe PDF統合の向上により,エンドユーザーはForm Serverを使ってオンラインでもオフラインでもフォームに記入できるようになった。また,バックエンドのデータベースへのデータ取り込み速度とフォーム提出の精度も向上している。

 「Adobe Form Designer 5.0」は,インテリジェントなXMLとPDFフォームを作成するためのツール。直感的なグラフィカルなインタフェースにより,バックエンドのデータベースに接続しながら,精度の高いフォーマッティングとレイアウトができる。同ソフトウエアは,自動的にPDFドキュメント内のデータにタグを付ける。そのため,重要なデータとドキュメントを既存の企業システムに組み込むことにより,企業はXMLデータを活用できるようになる。

 また,設計者は,スクリーン・リーダーとアクセシビリティ・ソフトで使用するフォームを容易に作成できるようになるため,米リハビリテーション法508条(連邦政府が提供する情報は障害を持つ職員と公衆が障害を持たない者と同等のアクセシビリティを保証される)への準拠を支援している。

 また,同社は,その他にも「Adobe Output Designer 5.5」「Adobe Central Output Server 5.5」「Adobe Output Pak for mySAP.com 5.5」を含めたドキュメント作成関連製品の新版も発表している。

 両製品は,同社の正規代理店,VAR,システム・インテグレータを通じて出荷されている。「Adobe Form Designer」の価格は,1695ドルから。「Adobe Form Server」は,単一CPU向けで3万ドルから。ライセンスと価格に関する詳細は,同社Webサイトに掲載されている。

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