米Xeroxは米国時間2月26日,同社の研究所Xerox Research Centre Europe(XRCE)が開発した電子ドキュメント分類ソフトウエアについて明らかにした。「電子ドキュメントを“読解”して主題別に分類し,適切な役職の電子メール・アドレスやオンラインのドキュメント管理システムに配信する」(Xerox社)

 現在市場に出回っている分類システムは,電子ドキュメントをそれぞれ主題ごとに分類できても,例えば「生化学」と「生物物理学」を関連づけることはできない。Xerox社のソフトウエアは階層モデルを用いており,関連するカテゴリの従属関係を理解する。このため,より詳細な分類が可能になるという。

 また,同ソフトウエアは自動学習機能を搭載しているため,「わずか数回で」(Xerox社)既存カテゴリでの分類を習得する。新しい分野の主題を検出すると,ユーザーに新規カテゴリ作成を提示する。

同ソフトウエアはJavaで記述されており,UNIX,Linux,Windowsなどのプラットフォームに対応する。最大20カ国語の電子ドキュメントを処理可能。ユーザー・プロファイルを設定すれば,特定ユーザーにドキュメントを自動転送できる。Xerox社は,CRM,情報取得,データ管理向けとして,ソフトウエア・ベンダーや企業にライセンス供与を行なう予定。

 「図書館で誤った場所に本を置くと見つからなくなってしまうように,電子ドキュメントも正しい分類を行なう必要がある。当社が開発したソフトウエアの分類により,時間とコストを節約し,生産性を向上できる」(XRCE研究者のEric Gaussier氏)
 
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