NEC,米Intel,米Oracle,米Sun Microsystemsなどの企業は,企業向けグリッド・コンピューティングのソリューション開発と普及促進を目的とするコンソーシアム「Enterprise Grid Alliance(EGA)」を設立した。EGAが米国時間4月20日に明らかにしたもの。EGAは,ベンダー非依存のオープンな独立系コンソーシアム。グリッド環境への商用アプリケーション展開にあたり,比較的近い将来必要とされるリソースの提供などを行う。

 EGA設立時の役員企業は,米EMC,富士通とドイツSiemensの合弁子会社Fujitsu Siemens Computers,米Hewlett-Packard,Intel社,NEC,米Network Appliance,米Oracle,Sun社。そのほかに,米AMD,米Ascential Software,米Cassatt,米Citrix Systems,米Data Synapse,英Enigmatec,米Force 10 Networks,米Novell,米Optena,英Paremus,米Topspin Communicationsが創立メンバーとして加わった。

 当初EGAは,グリッド・コンピューティング向けの参照モデル,プロビジョニング,セキュリティ,課金といった分野に取り組む。「オープンで相互接続可能なベスト・プラクティスとソリューションを検討することで,企業がグリッドを使用する際に直面する障害を取り除く」(EGA)

 コンソーシアムの目的について,EGA会長のDonald Deutsch氏(Oracle社標準戦略&アーキテクチャ担当副社長)は,「優れた技術系企業のグループが集まり,企業分野におけるグリッド・コンピューティングの導入を促進する」と述べる。「企業に集中して現実的な手法を採用するので,特色あるコンソーシアムとして近い将来大きなメリットを提供できる」(同氏)

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