米Tabb Groupは,金融市場におけるグリッド・コンピューティングに関する調査結果を米国時間11月11日に発表した。同社は,5年以内に大手金融市場において,ほぼすべての企業がグリッド・コンピューティングをインフラに導入すると予測している。

 「ユビキタス型ネットワーク,コンピューティング,データ,サービスの普及は予想していないが,多数の企業は,技術管理の方法を徹底的に変化させる必要性に迫られるだろう。これは,技術の異種性の拡張,サービスへの注力,ビジネス・プロセスのアウトソース,Webサービス,コストに対する圧力がけん引するもの。難しいことだが,すべてのCXOレベルの企業幹部は,避けることができない現実であり,対処する必要がある」(同社設立者のLarry Tabb氏)

 同社によれば,前年はグリッド・コンピューティングの活用が,分散コンピューティング・リソースの配置,管理,監視,データへのアクセス管理にまで拡張された。また,異種環境で分散が進む環境において,コンポーネント・ベースのアプリケーションとサービスを配備するインフラを提供した。

 「金融市場において,サービス・ベースのアーキテクチャの拡張と実装を実現するために,企業はコンポーネント・ベースのWebサービス技術を利用して,既存のデータの活用,異種インフラの管理の改善を試みている。そのため,データとサービス・グリッドの両方にチャンスがある」(同氏)

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