ビジネス・プロセス・アウトソーシングの米ACSと米Sun Microsystemsは米国時間9月10日,ユーティリティ・コンピューティングに関する世界規模の提携を発表した。両社は,Global 1000企業を対象にしたユーティリティ・ベースのアウトソーシング・サービス提供で協力する。
提携のもと,ACS社はSun社のネットワーク・コンピューティング・リソースを従量課金制で購入し,ユーティリティ・ベースのITアウトソーシング・サービスを顧客に提供する。「これによりACS社は,顧客の変動的ニーズに対応したITリソースを効率よく調達することができる」(両社)
ACS社とSun社は,ハードウエア,ソフトウエア,サービスからなる統合ソリューションをすでに開発しており,計算処理要求に合った最適なシステムの構築に向けて拡充を図るとしている。さらにSun社は,システム技術のアップグレードも行う。
両社は,今回の提携による効果として主に以下の内容を挙げている。
・短期間,あるいは特定期間の計算処理能力に必要なリソースを優れたコスト効率で導入できる。
・単価にもとづいているため,リソース・コストの見通しが立てやすい。
・サービス・レベル契約(SLA)の遵守を強化できる。
・導入,サポート,更新,撤収といった各段階の技術管理を合理化できる。
ACS社Commercial Solutions部門COOのDon Liedtke氏は,「Sun社との新たな提携は,当社が真のユーティリティ・コンピューティングの事業モデルを確立し,より高い価値を顧客に提供するための一つの手段である」と説明した。
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