米Parks Associatesは,米国家庭のネットワーク利用状況に関する調査結果を米国時間5月20日に発表した。それによると,2001年後半から2003年初めにかけて200万世帯近くが新たに無線ネットワークを導入した。現在データ・ネットワークを使っている全世帯の約4分の1が,Wi-Fiソリューションを利用しているという。

 Parks Associates社は無線ネットワーク増加の理由として,(1)家庭におけるノート・パソコン利用の増加,(2)Wi-Fi機器の低価格化,(3)モバイル接続に対する需要増加を挙げている。

 「無線ネットワークの普及が,家庭内ネットワーク全般の導入を拡大した。米国では現在約1000万世帯が何らかのデータ・ネットワークを使っている。無線対応製品の販売が好調である大きな要因は,家庭内外でノート・パソコンの利用が急増したからだろう。その証拠に,過去18カ月間で最も家庭内ネットワーク導入が増えたのは,複数のパソコンを所有し,そのうち1台以上がノート・パソコンという世帯だった」(Parks Associates社調査担当副社長のKurt Scherf氏)

 そのほかの調査結果は以下の通り。

・2007年末までに,米国では3000万世帯近くがデータ・ネットワークを導入する

・コンピュータ・プラットフォームとマルチメディア・ネットワーク製品の両方を接続したいという需要がエンド・ユーザーのあいだで高まるにつれ,無線ネットワークや,Ethernet/電源/無線を統合するハイブリッド・ソリューションがネットワーク用メディアとして優勢になる

・2007年末までに,データ・ネットワークに接続する機器の40%が無線に対応する

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