米Parks Associatesは米国時間8月7日に,家庭内ネットワーキングに関する調査結果を発表した。それによると,家庭内ネットワークを構成する機器は相変わらずパソコンやプリンタが主流だが,家庭内ネットワーキング技術の普及にともない,デジタル・エンタテインメント機器の利用も目立ってきているという。
 
 調査は,インターネット接続を行っている1万500世帯あまりの家庭を対象に実施した。インターネットに接続している家庭の94%が1台以上のパソコンをネットワークに接続するなど,データ中心の機器でネットワークを構成している。その一方で,デジタル・オーディオ受信機をネットワーク接続している家庭は11.8%,テレビを接続している家庭は10.7%にのぼり,家庭でエンタテインメント・ネットワークが広がっていることを示した。

 Parks Associates社上級アナリスト兼ブロードバンド調査ディレクタのMichael Greeson氏は,「ネットワークに接続したデジタル・エンタテインメント機器の普及が進んでいることに注目するべきだ」と指摘する。「家庭用ステレオやテレビといった娯楽志向の機器は,ネットワーク化した環境で以前より目に付くようになってきた。エンド・ユーザーにとって,ネットワーク対応製品やストリーミング・ビデオ/オーディオなどのデジタル・サービスの価値は急激に高まっている。より多くの機器が家庭内ネットワークに加わるにつれて,サービス・プロバイダだけでなく,エレクトロニクス・メーカーや小売店業者も恩恵を受けることになる」(同氏)

 パソコンがエンタテインメントの中心的存在に進化し,メディア・サーバーが消費者の家庭に浸透するにつれて,デジタル・テレビやMP3プレーヤ,CDプレーヤ,オーディオ受信機は,まもなくパソコンやプリンタに匹敵するほど家庭内ネットワークで利用されるようになる。

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