米META Groupは米国時間5月20日,「IT企業は,2004年まで景気の不透明感が継続することから,業務の生産性,品質,合理化向上に重点を置く」との予測分析を発表した。このため当面は,コスト削減が企業の最優先課題となる。企業は変化する経済状況を念頭に置いた,さまざまな策を講じる見通しだ。

 META Group社CEOのFred Amoroso氏は,「経済状況が不透明でも,さらなる成長に向けて注力対象を速やかに変えることができる企業が,ビジネス・チャンスをつかむことができる」と説明する。

 「企業は,IT予算の編成やIT技術の導入を的確に行えるように,ヘルプ・デスク,データ・センター,ネットワークなどの機敏性を監視し,性能を測定する社内基準やベンチマークに依存するようになるだろう」(同氏)

 Amoroso氏は,IT性能の測定基準を採用するGlobal 2000企業が,現在の50%から,2004年末には少なくとも66%に増加するとみる。また2007年までに,Global 2000企業の少なくとも75%が,性能追跡と測定を常時行うようになると予測している。

◎関連記事
「米国公共事業業界のIT支出額,年率5.3%増で2007年には200億ドル規模に」,米IDC調査
「アジア太平洋地域のIT支出は2006年に3300億ドルへ,中国とインドがけん引」,米調査
2003年の世界IT支出は前年比4.9%増の2兆ドル強,あらゆる業界で成長
IT支出の引き締めが続く大企業,2003年のIT支出は0.2%減,回復は2004年から
「2003年の中国ITサービス市場,前年比18%増の49億ドルに」,米ガートナーの調査
「世界IT支出は2003年に前年比4.0%増で回復へ,今後の注目市場は中国」,米アバディーン
「今後6~12カ月の 企業のIT支出は平均2.7%増加」,米アバディーンの調査
「IT支出の低下は底打ち,IT幹部は今後6カ月間でIT経費を3.7%増額」,米調査

[発表資料へ]