米Aberdeen Groupは米国時間3月10日，「企業のIT支出は今後6～12カ月間に平均2.7％増加する」との予測分析を発表した。昨年9月に行った同様の調査では，IT支出が6～12カ月間に平均3.7％増加するとの結果がでていた。

　調査は，企業のCIOやIT意思決定者を対象に2003年1月に実施したもの。今後6～12カ月間に購入を予定している，または購入を最優先している，アプリケーション・ソフトウエア，ハードウエア，サービス，技術インフラについて尋ね，回答を得た。

　「IT支出は，少しずつ緩やかに回復するだろう。2003年の世界IT支出は前年比約4％増加するとみる」（Aberdeen社上級副社長のHugh Bishop氏）

　主な調査結果は次の通り。

・企業が購入を予定しているアプリケーション・カテゴリを尋ねたところ，合計35カテゴリのうち上位を占めたは，「コンテンツ／ドキュメント管理」「クエリー／レポーティング／解析」「プロジェクト管理」「WWW管理」「WWW分析」だった

・昨年9月の調査結果と比べた場合，全35カテゴリにおいて，アプリケーション購入を予定している回答者は増加したが，購入を最優先している回答者は減少した。Aberdeen社は，「より多くの企業が新しいアプリケーション購入を予定しているものの，具体的にどの製品を購入するかは決定できていないからだろう」，と分析する。また同社はこのデータを，ビジネス・アプリケーション分野の回復を示す兆しだとみている

・企業が購入を予定しているITインフラ向けソリューションのトップ3は，「アプリケーション開発ツール」「セキュリティ向けゲートウエイとサービス」「企業アプリケーション統合ソフトウエア」である

・企業のCIOは2003年に，メインフレーム機を除くすべてのハードウエアに対する支出を増額する予定。とりわけサーバーへの支出が伸びる見通しだ

・サービス分野ではITアウトソーシングの需要が目覚ましく，予算が1.8％増加する

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